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「色」と暮らし
オリエンタル産業株式会社 伊藤省太朗
皆さんのお住まいは何色に囲まれていますか？唐突な質問かもしれませんが、ほとんどの方が「白」とお答えになるかと思います。また、この質問をさせていただくまで意識をしていなかった方も多いはずです。
ではなぜ白なのでしょうか。白でなくてはいけないという決まりはどこにもないはずですが、現在日本の住まいの壁色はほとんどが白です。（※住まいにも様々なコンセプトがございますので、白がいけないということを伝えたいわけではございません。）
それはもとからして白だからです。ハウスメーカーやデベロッパーなどが認定した推奨建材から、コーディネーターが限られた選択肢の中からコーディネートしていくので、そういった傾向になってしまっているのが現状です。また、白は合わせやすいという特徴もあります。家具/床/ファブリックを選ぶ際に白であれば決して外すことはないといっても、過言ではないでしょう。でも、果たしてそれだけの理由で本当によいのでしょうか。白は、アイボリー系・グレー系などとても幅が広く使いやすいので、それはそれでよいのではないかという気もしますが、実際にほとんどの住まいがそれでよいのかというと、正直疑問です。
私達がよく壁面の色のご提案をさせていただく際、床の色は何色ですか？と伺う場合があります。空間の大部分を占める壁の色を最初に考えるのが、居心地良く住まうことへの第一歩だと私は思います。壁はただの仕切りではなく住まいにおいて空間を構成する重要な要素です。住む私達が一番落ち着き、寛げる色や質感、愛着ある空間であることが第一なのではないでしょうか。その中で色の影響というのはとても重要で効果的であり、自然界に存在しているいわゆる「自然」は、単色ではなく様々な色、しかも濃く深い色が重なり合い、光の当たり方、質感によっても異なった表情になります。しかしそれが不思議ととても落ち着くのです。
普段の生活で沢山の色と常に触れ合っているのにもかかわらず、あまり意識せず、当たり前の感じになってしまっているのが、家にまで及んでしまっている気がします。人は色や質感があった方が落ち着き、寛げます。それをどう沢山の方に気づいていただくか、またそれをいかに自らの手を動かして実現していただけるかが、私達ポーターズペイントのテーマであり、役目であると考えております。
そのために私達は定期的にペイントワークショップという物を開催しています。イデーショップ各店でも定期的に開催しており、色を空間にお客様自らペイントしていただくという、いたってシンプルなワークショップなのですが、参加前と後では色に対して意識が大きく変わると思います。是非ご興味がございましたら参加していただければ幸いです。
みなさまの暮らしに少しでもお役に立てれば嬉しいです。
○イデーショップ二子玉川店で開催したPorter's Paints Workshopの模様は、IDEE HOUSE PROJECT UPDATEのREPORTページ内でご覧いただけます。
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house-project@idee.co.jp(担当：佐藤)
